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大田区のヤングケアラー|小学生の約9人に1人が家族をお世話 実態調査の結果と相談窓口

大田区議会議員 佐藤なおみ

大田区議会議員 佐藤なおみ
元シングルマザーとして、暮らしの声を区政に届けます。
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皆様、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。いつも大田区政へのご協力に感謝しております。

「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことはありますか。家族の介護や、幼いきょうだいの世話、家事などを、本来は大人が担うような重さで日常的に担っている子どもたちのことです。家族を思って一生懸命がんばっている子どもほど、「これくらい普通」「自分がやらなきゃ」と思い込み、周りに助けを求められずにいることがあります。

大田区が令和5年度に行った実態調査では、家族のお世話をしている子どもの割合が、国の調査よりも高いという結果が出ました。この記事では、その調査結果と、大田区の相談窓口、そして私たち大人や地域にできることをまとめました。

まず結論|大田区のヤングケアラー支援

  • 区の調査結果:家族のお世話をしている子どもは、小学生で11.1%、中学生で7.7%、高校生世代で5.0%。いずれも国の調査より高い割合でした。
  • 相談先:区はヤングケアラー・コーディネーターを配置しています(電話03-5744-1778)。本人や家族だけでなく、「気になる子がいる」という周りの大人からの相談も受け付けています。
  • 相談フォーム:電話や窓口が難しい場合も、インターネットのヤングケアラー相談フォームから相談できます。
  • 大切なこと:家族のお手伝いそのものは悪いことではありません。勉強や友だちとの時間、心や体の健康に影響が出るほどの負担が続いているときは、ひとりで抱え込まず相談してほしいと思います。

祖母と話す子ども

ヤングケアラーとは

大田区は、ヤングケアラーを「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども」と説明しています。こども家庭庁は、たとえば次のような子どもたちを例に挙げています。

  • 障がいや病気のある家族の代わりに、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている
  • 家族の代わりに、幼いきょうだいの世話をしている
  • 障がいや病気のあるきょうだいの世話や見守りをしている
  • 日本語が苦手な家族のために、通訳をしている
  • 家計を支えるために働いている
  • アルコールや薬物、ギャンブルの問題を抱える家族に対応している
  • がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている
  • 障がいや病気のある家族の身の回りの世話や、入浴・トイレの介助をしている

子どもにどんな影響があるの?

年齢や成長に見合わない重い負担が続くと、次のような影響が出るおそれがあると区は注意を呼びかけています。

  • 学業への影響:遅刻・早退・欠席が増える、勉強の時間が取れない、進学をあきらめざるを得ない
  • 就職への影響:自分にできる仕事の範囲を狭く考えてしまう、自分のやってきたことをアピールできない
  • 友人関係への影響:友だちと過ごしたり話したりする時間が少ない

国もヤングケアラー支援を法律に位置づけ

国は令和6年に「子ども・若者育成支援推進法」を改正し、ヤングケアラーを「家族の介護その他の日常生活上の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」として、国や自治体が支援に努めるべき対象に明記しました。子どもだけでなく、18歳を過ぎた若者も支援の対象に含まれています。ヤングケアラー支援は、いまや自治体の大切な役割のひとつです。

大田区の実態調査でわかったこと

大田区は令和5年11月から12月にかけて、区立小学校4〜6年生、区立中学校の全学年、そして高校生世代の区民を対象に、ヤングケアラーに関するアンケート調査を行いました。回答数は、小学生2,281人、中学生1,594人、高校生世代2,443人です。

家族のお世話をしている子どもは国より多い

お世話をしている家族がいる子どもの割合 大田区と国の比較(小学生11.1%・中学生7.7%・高校生世代5.0%)

「お世話をしている家族がいる」と答えたのは、小学生で11.1%、中学生で7.7%、高校生世代で5.0%でした。国の調査結果(小学生6.5%、中学生5.7%、高校生世代4.1%)と比べると、どの年代でも大田区の方が高くなっています。なお、国の調査とは対象学年や実施時期などが異なるため、単純な比較はできない点に留意が必要です。

小学生の11.1%は、およそ9人に1人です。1クラスに数人、家族のお世話をしている子どもがいてもおかしくない計算になります。

お世話の相手は「きょうだい」が最多

お世話をしている子どもに聞いたところ、お世話の相手は、小学生・中学生では「きょうだい」が最も多く(小学生63.6%、中学生56.1%)、高校生世代では「母親」が42.1%、次いで「きょうだい」が41.3%でした。

きょうだいへのお世話の内容を見ると、「転んだり、危ないことをしたりしないか見守る」が小学生で47.2%、中学生で52.2%と多くなっています。ほかにも、保育園への送り迎えや、着替え・お風呂・トイレの手助けなどが挙がっています。

「ほとんど毎日」が3〜4割、「一緒にお世話する人はいない」も

お世話の頻度は、どの年代でも「ほとんど毎日」が最も多く、小学生40.7%、中学生39.0%、高校生世代41.3%でした。

また、「一緒にお世話をしている人はいない」と答えた子どもが、小学生で19.0%、中学生で14.6%、高校生世代で23.1%いました。小学生と中学生では、国の調査(小学生10.6%、中学生9.1%)を上回っています。ひとりでお世話を担っている子どもが、決して少なくないことがわかります。

お世話をする時間は、平日1日あたり「1〜3時間未満」がどの年代でも5〜6割と最も多くなっていました。区の調査では、1日のお世話の時間は国の調査より短い傾向でしたが、学校から帰って毎日1〜3時間を家族のお世話にあてるとすれば、宿題や遊び、休息の時間は大きく削られてしまいます。

大田区の相談窓口

ヤングケアラー・コーディネーター

大田区は、ヤングケアラーに関する相談を受けるヤングケアラー・コーディネーターを配置しています。相談は無料です。

  • 電話:03-5744-1778(子育ち支援課 子育ち支援担当(こども家庭支援))
  • 相談できる人:ヤングケアラー本人やその家族、そしてヤングケアラーと思われる子どもや若者に気づいた周囲の方

たとえば、次のような相談ができます。

  • 家族のお世話をしている中で、困っていることがある
  • 子どもに家族のお世話を手伝ってもらっているが、負担になっていないか心配
  • 友人や知人から、家族のお世話の悩みを打ち明けられたが、どうしてよいかわからない
  • 地域の中に、ヤングケアラーと思われる子どもや若者がいる

「ヤングケアラーかどうか判断に迷う」という場合でも、適切な相談先の紹介や関係機関との調整をしてくれます。

ヤングケアラー相談フォーム

電話をかけたり区役所に行ったりするのが難しい場合は、インターネットのヤングケアラー相談フォームからも相談できます。書き込んだ相談内容について、ヤングケアラー・コーディネーターが一緒に考えてくれます。区のホームページ「ヤングケアラーについて」のページからアクセスできます。

その他の相談先

  • 大田区子ども家庭支援センター:18歳未満の子どもと家庭に関するあらゆる相談。電話03-5753-7830(月〜金 午前9時〜午後6時、土 午前9時30分〜午後6時)
  • 24時間子供SOSダイヤル(文部科学省):0120-0-78310(24時間・年中無休)
  • 児童相談所相談専用ダイヤル(こども家庭庁):0120-189-783(24時間・年中無休)
  • 子どもの人権110番(法務省):0120-007-110(平日 午前8時30分〜午後5時15分)

子どもたちへ|「自分のことかも」と思ったら

家族のお手伝いをするのは「ふつうのこと」と思うかもしれません。家族を大切に思う気持ちは、とても素敵なことです。

でも、学校生活に影響が出ていたり、心や体がつらいと感じたりするほどの重い負担がかかっているなら、少し立ち止まってください。自分のことや家のことを話すのは勇気がいると思います。でも、あなたの話を聞いて、一緒に考えてくれる大人は周りにいます。学校の先生やスクールカウンセラー、そして区の相談窓口に、まずは「ちょっと聞いてほしい」と声をかけてみてください。相談しても、家族が責められることはありません。

大人や地域にできること

ヤングケアラーは、子ども自身が自覚していないことも多く、外からは見えにくいのが特徴です。だからこそ、周りの大人の「気づき」が大切です。

  • 遅刻や欠席が増えた、宿題が出せない、いつも疲れている様子がある
  • きょうだいの送り迎えや買い物を、いつも一人でしている
  • 家族の話をしたがらない、友だちとの約束をよく断る

こうした様子が気になったら、責めたり詮索したりせずに、まずは「最近どう?」と声をかけてみてください。子どもだけでなく、お世話を必要としている家族の側に介護や福祉のサービスが届けば、子どもの負担は軽くなります。家族全体を支える視点が欠かせません。そして、どう関わればよいか迷ったときは、ヤングケアラー・コーディネーターに相談してください。

周りの大人が気をつけたいこと

ヤングケアラーの子どもの多くは、家族のことを大切に思い、誇りを持ってお世話をしています。「かわいそう」と決めつけたり、家族を責めたりすると、子どもはかえって心を閉ざしてしまいます。まずは子どものがんばりを認め、そのうえで「困ったときは頼っていいんだよ」と伝えることが大切です。

まとめ

大田区の調査では、小学生のおよそ9人に1人が家族のお世話をしていると答えました。その多くがほとんど毎日お世話をしており、ひとりで担っている子どももいます。家族を支える子どもたちのがんばりを大切にしながら、子どもが子どもらしく学び、遊び、夢を持てる環境を、地域全体でつくっていく必要があります。

私は、ヤングケアラーへの気づきと支援を広げ、家族全体を支える仕組みを充実させるよう、区政の場で取り組んでまいります。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

大田区議会議員 佐藤 なおみ

※記載の内容は、大田区「ヤングケアラーについて」(2026年9月14日更新)、「大田区ヤングケアラーに関する実態調査の結果について」、「大田区ヤングケアラー実態調査 報告書 概要版」の情報にもとづいています。最新の情報は区のホームページでご確認ください。

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