皆様、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。いつも大田区政へのご協力に感謝しております。
「最近、親が一人で買い物に行けなくなってきた」「退院後の生活が心配」「介護サービスを使いたいけれど、何から始めればいいのかわからない」。親の介護は、ある日突然始まることが少なくありません。そして、最初の一歩でどこに相談するかが、その後の暮らしを大きく左右します。
介護保険のサービスを使うには、まず「要介護・要支援認定」の申請が必要です。この記事では、大田区の公式情報をもとに、申請の窓口、必要なもの、認定までの流れ、サービスを使うときの費用の目安をわかりやすくまとめました。
まず結論|介護保険を使うまでの流れ
- 最初の相談先:65歳以上の方は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センター。相談は無料です。
- 申請に必要なもの:要介護・要支援認定申請書、介護保険被保険者証(65歳以上の方。手元になくても申請できます)、主治医の情報
- 申請できる人:本人や家族のほか、地域包括支援センターなどが申請を代行することもできます。
- 認定まで:訪問調査と主治医の意見書をもとに審査し、原則として申請から30日以内に結果が届きます。
- 自己負担:サービス費用の1割(所得に応じて2割または3割)
介護保険とは
介護保険は、介護が必要になったときに、家族だけでなく社会全体で支え合うための制度です。大田区が保険者となって運営しており、40歳以上の方が加入して保険料を負担しています。介護が必要と認定されると、費用の一部(1割、2割または3割)を支払って介護サービスを利用できます。
サービスを利用できる人
- 65歳以上の方(第1号被保険者):要支援・要介護の認定を受けた方。原因は問いません。
- 40歳から64歳の方(第2号被保険者):老化が原因とされる16種類の特定疾病(初老期における認知症、脳血管疾患、がん(医師が回復の見込みがないと判断したもの)、関節リウマチ、パーキンソン病関連疾患など)によって、要支援・要介護の認定を受けた方
40歳から64歳の方で、特定疾病以外の病気やけがによる障がいがある場合は、区の障害者施策によるサービスを利用できる場合があります。
まずは地域包括支援センターに相談を
「介護保険を使うほどなのかわからない」という段階でも、まずはお住まいの地域を担当する地域包括支援センターに相談してみてください。高齢者の暮らしや介護、健康、お金のことなど、幅広い相談を無料で受け付けています。ご本人だけでなく、離れて暮らすご家族からの相談もできます。
大田区では、要介護認定を受けなくても、「介護予防・日常生活支援総合事業」の通所型サービス(デイサービス)や訪問型サービス(ホームヘルプ)を使える場合があります。状態に合ったサービスを一緒に考えてもらえるのも、地域包括支援センターに相談するメリットです。
こんな変化があったら相談のサイン
- 買い物や料理、掃除など、身の回りのことが以前のようにできなくなった
- 転ぶことが増えた、外出が減った
- 薬の飲み忘れや、同じものを何度も買ってくることが増えた
- 入院をきっかけに、退院後の生活に不安がある
ひとつでも思い当たることがあれば、早めの相談をおすすめします。
申請の方法
申請できる人
申請は、本人または家族が行うことができます。また、成年後見人、地域包括支援センター、指定居宅介護支援事業者(ケアマネジャーの事業所)、介護保険施設などが申請を代行することもできます。
申請先
- 65歳以上の方:お住まいの地域を担当する地域包括支援センター、区の介護保険課、大森地域福祉課・調布地域福祉課(介護保険担当)
- 40歳から64歳の方:区の介護保険課、大森地域福祉課・調布地域福祉課(介護保険担当)
窓口に行くほか、郵送や、マイナンバーカードを使ったマイナポータルからの電子申請もできます。郵送の場合は、介護保険課に届いた日(土日祝日を除く)が受付日になります。
必要なもの
- 要介護・要支援認定申請書
- 介護保険被保険者証(65歳以上の方。手元になくても申請できます)
- 医療保険の資格がわかるもの(40歳から64歳の方。申請書の特定疾病の欄に病名を記入します)
- 主治医の情報(氏名・病院名・所在地・電話番号・診療科・最後に受診した月など)
申請書には主治医を書く欄があります。主治医は、ご本人の心身の状態について「主治医意見書」を書く大切な役割を担います。申請の前に、主治医に了承を得ておきましょう。かかりつけ医がいない場合も、地域包括支援センターに相談してください。

申請から認定までの流れ
- 申請:地域包括支援センターや介護保険課に申請します。
- 訪問調査:調査員がご自宅などを訪問し、心身の状態や日常生活の様子を聞き取ります。入院・入所中の方は、今いる場所で調査が行われます。
- 主治医意見書:区から主治医に意見書の作成を依頼します。
- 審査・判定:調査結果と主治医意見書をもとに、介護認定審査会が要介護度を判定します。
- 結果の通知:「要支援1・2」「要介護1〜5」または「非該当」の結果が届きます。
申請から認定までは、原則として30日以内です(調査の日程などにより延びることもあります)。退院が近い場合など、急いでサービスを使いたいときは、早めに地域包括支援センターに相談しましょう。

訪問調査を受けるときのポイント
調査では、ふだんの生活の様子をありのままに伝えることが大切です。ご本人は調査員の前で「できます」と頑張ってしまうことがよくあります。ご家族ができるだけ立ち会い、困っていることや、日によって状態が変わることなどを、メモにして伝えると安心です。調査時に立ち会う方がいる場合は、申請書に昼間連絡がとれる電話番号を書いておきましょう。
認定されたら|ケアプランとサービス利用
認定を受けたら、どのサービスをどのくらい使うかを決めるケアプランをつくります。
- 要介護1〜5の方:居宅介護支援事業者のケアマネジャーに依頼してケアプランをつくります。
- 要支援1・2の方:地域包括支援センターなどが介護予防のケアプランをつくります。
ケアプランの作成に、利用者の負担はかかりません。訪問介護(ホームヘルプ)、通所介護(デイサービス)、短期入所(ショートステイ)、福祉用具のレンタル、住宅改修など、さまざまなサービスを組み合わせて使えます。
費用の目安
在宅サービスの多くは、要介護度ごとに1か月に使える上限(区分支給限度基準額)が決められていて、その範囲内であれば、自己負担は原則1割(一定以上の所得がある方は2割または3割)です。上限を超えて使った分は全額自己負担になります。具体的な金額は、ケアマネジャーに相談しながら決めていきます。
費用の負担を軽くする制度も
1か月の自己負担額が一定の上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される「高額介護サービス費」や、施設に入所したときの食費・居住費を所得などに応じて軽くする制度など、負担を軽くする仕組みもあります。上限額は所得などによって異なりますので、区の介護保険課やケアマネジャーに確認してください。
認定には有効期間があります
要介護・要支援の認定には有効期間があり、続けてサービスを使うには更新の手続きが必要です。大田区では、有効期間が終わるおよそ2か月前に、更新が必要と思われる方へ「更新手続きのお知らせ」を送っています。お知らせが届いたら、すぐに手続きをしましょう。更新後の有効期間は、原則12か月です(心身の状態により、3か月から48か月の範囲で変わることがあります)。
働きながら介護をする方へ
仕事と介護の両立に悩む方も増えています。法律では、家族の介護のために仕事を休める制度が定められています。
- 介護休業:対象となる家族1人につき通算93日まで、3回まで分けて取ることができます。条件を満たせば、雇用保険から介護休業給付金が支給されます。
- 介護休暇:対象となる家族1人につき年5日(2人以上なら年10日)まで、1日単位や時間単位で取ることができます。休暇中の給与の有無は勤務先の規定によります。
このほか、勤務時間の短縮や残業の免除などの制度もあります。まずは勤務先の人事担当に相談してみてください。介護休業は「自分で介護をするための休み」というより、「介護の体制を整えるための期間」として使うのがよいといわれています。地域包括支援センターやケアマネジャーと相談しながら、仕事を続けられる体制をつくっていきましょう。
介護する家族も休んでいい
介護が長く続くと、介護する側が心身ともに疲れきってしまうことがあります。デイサービスやショートステイは、ご本人のためだけでなく、介護する家族が休むためのサービスでもあります。「自分が頑張らなければ」と抱え込まず、地域包括支援センターやケアマネジャーに「少し休みたい」と伝えてください。
よくある質問
Q. 親が遠方に住んでいます。子どもが代わりに申請できますか?
A. ご家族が申請できます。親御さんが住んでいる地域の地域包括支援センターに相談すれば、申請の代行もしてもらえます。
Q. 入院中でも申請できますか?
A. できます。入院中の方は、申請書に今いる場所(病院名など)を必ず書いてください。退院後の生活に向けて、病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)にも相談しましょう。
Q. 申請にお金はかかりますか?
A. 認定の申請や訪問調査、主治医意見書の作成に、利用者の費用負担はかかりません。
Q. 認定結果に納得できない場合は?
A. まずは区の介護保険課に理由を確認しましょう。状態が変わった場合は、有効期間の途中でも区分変更の申請ができます。
まとめ
介護は、一人で、家族だけで抱え込むものではありません。「まだ大丈夫かな」と思う段階でも、地域包括支援センターに相談することで、介護保険の申請や、ご本人に合ったサービスにつながることができます。申請から結果が出るまでには時間がかかるため、早めの相談が安心につながります。
私は、介護をする人もされる人も、住み慣れた地域で安心して暮らせる大田区をめざして、介護の現場や家族の声を区政に届けてまいります。お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
大田区議会議員 佐藤 なおみ
※記載の内容は、大田区「介護保険制度について(よくある質問)」(2026年3月31日更新)、「介護保険・総合事業サービス利用の手順」、「1 サービスを利用するには」(2026年8月6日更新)、「介護保険 認定の更新」の情報にもとづいています。最新の情報は区のホームページでご確認ください。
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