皆様、こんにちは。大田区議会議員の佐藤なおみです。いつも大田区政へのご協力に感謝しております。
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「警察官を名乗る人から電話があって、口座が犯罪に使われていると言われた」「SNSで知り合った人に投資をすすめられた」—私のもとにも、こうしたご相談が寄せられることがあります。特殊詐欺の手口は年々巧妙になっており、「自分は大丈夫」と思っている方ほど狙われやすいのが実情です。
この記事では、大田区と警察庁の最新の公式データをもとに、区内の被害状況、いま急増している手口、そして区が無料で貸し出している「自動通話録音機」など、今日からできる対策をまとめました。ご家族、特に離れて暮らす親御さんにもぜひ共有してください。
まず結論|大田区の特殊詐欺の現状と対策
- 区内の被害:令和8年1月〜6月末の大田区内の認知件数は137件、被害総額は約11.2億円(警視庁統計)
- 多い手口:区の資料では「ニセ警察詐欺」が最多。次いで「SNS型投資詐欺」「オレオレ詐欺」「還付金詐欺」の順です。
- 区の対策:おおむね65歳以上の区民に「自動通話録音機」を無料で貸出し。区役所や区内4警察署など区内29か所が窓口です。
- スマホ対策:警視庁の防犯アプリ「デジポリス」の国際電話ブロック機能が有効です。
- 合言葉:電話でお金の話が出たら、いったん切って家族や警察に相談。「警察がお金を振り込ませることは絶対にない」と覚えておきましょう。
大田区内の被害状況
警視庁の統計によると、令和8年1月から6月末までの大田区内の特殊詐欺の被害認知件数は137件で、前年同期と同じ件数でした。被害総額は約11.2億円で、前年同期より約3.3億円(22.5%)減ったものの、半年で10億円を超えるお金が区民の皆様から奪われていることになります。
区の資料では、区内の手口別の認知件数はニセ警察詐欺が最も多く、次いでSNS型投資詐欺、オレオレ詐欺、還付金詐欺の順となっています。

全国では被害額が過去にないペースで増加
全国に目を向けると、警察庁のまとめ(暫定値)では、令和8年8月末までの特殊詐欺の認知件数は2万9,687件、被害額は2,360.7億円にのぼります。前年同期と比べて、件数は3,732件、被害額は588.4億円も増えています。
手口別の被害額では、SNS型投資詐欺が937.4億円、ニセ警察詐欺が728.6億円、SNS型ロマンス詐欺が325.8億円と、この3つで全体の8割以上を占めています。また、昔ながらのオレオレ詐欺も、件数・被害額ともに前年より2割前後増えています。
いま注意したい3つの手口
1. ニセ警察詐欺
自宅の固定電話や携帯電話に、警察官を名乗る人物から電話がかかってきます。
- 「あなたの口座が犯罪に利用されている」
- 「あなたの携帯電話が不正に契約されている」
- 「あなたに逮捕状が出ている」
などと不安をあおり、「資産を保護する」「口座を調査する」「身の潔白を証明するため」と言って、指定した口座に現金を振り込ませます。ビデオ通話で制服姿や警察手帳を見せたり、「捜査の秘密だから家族にも話さないで」と口止めしたりするのも特徴です。
本物の警察が、電話やSNSで現金の振込みや預金の移動を求めることはありません。ビデオ通話の画面越しに警察手帳や逮捕状を見せられても、信用しないでください。
2. SNS型投資詐欺
SNSのダイレクトメッセージなどで接触し、LINEなどのトークアプリに誘導したうえで、「株や暗号資産に投資すれば必ずもうかる」と信用させます。最終的に「投資金」や「手数料」の名目で、ネットバンキングなどでお金を振り込ませる手口です。
区の資料でも、一度だまされると詐欺だと気付くまで何度も振り込んでしまい、1,000万円以上の高額被害になりやすいと注意を呼びかけています。著名人や専門家になりすました広告から誘導されるケースもあります。
3. SNS型ロマンス詐欺
SNSやマッチングアプリで知り合った相手と、直接会わないままやりとりを重ねるうちに恋愛感情や親近感を抱かせ、「結婚するためのお金が必要」「投資で一緒に資産を増やそう」などと言ってお金をだまし取ります。
昔からある手口も、まだまだ多い
区内では、オレオレ詐欺や還付金詐欺の被害も続いています。
- オレオレ詐欺:息子や孫を名乗り、「会社のお金をなくした」「トラブルで示談金が必要」などと言って現金を要求します。「携帯電話の番号が変わった」という電話から始まることも多いので注意が必要です。
- 還付金詐欺:区役所や年金事務所の職員を名乗り、「医療費や保険料の払戻しがある」と言ってATMに誘導し、操作させてお金を振り込ませます。
- キャッシュカード詐欺盗:警察官や銀行協会の職員などを名乗って自宅を訪れ、「カードを封筒に入れて保管してください」などと言って、すきを見て偽物のカードとすり替えて盗む手口です。暗証番号を聞かれたり、カードを預かると言われたりしたら詐欺です。
ATMの操作で還付金を受け取ることは絶対にできません。「ATMに行ってください」と言われたら、それだけで詐欺だと判断してください。区役所の職員が、電話で還付金の手続きのためにATMの操作をお願いすることはありません。
大田区の自動通話録音機の無料貸出し
区が特殊詐欺対策に「最も有効」として力を入れているのが、自動通話録音機の無料貸出しです。
自動通話録音機は、家庭の固定電話に接続する小型の機械で、ご自分で簡単に設置できます。電話がかかってくると、相手に「この電話は防犯のため、会話内容を自動で録音します」という警告メッセージが流れ、会話が自動で録音されます。録音されることを嫌がる犯人が電話を切るため、被害を未然に防ぐ効果があります。電話の使い方は今までと変わりません。
- 対象:区内在住のおおむね65歳以上の方
- 費用:無料(貸出し)
- 窓口:区内29か所。大田区役所防災危機管理課(電話03-5744-1634)、大田区立消費者生活センター(電話03-3736-7711)、お住まいの地域を担当する地域包括支援センター、大森・田園調布・蒲田・池上の各警察署
- 持ち物:本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)。代理の方でも手続きでき、その場合は実際に利用する方の本人確認書類(写し可)を持参します。
台数に限りがあるため、事前に窓口へ連絡してから行くと安心です。
今日からできる対策
固定電話の対策
- 留守番電話を設定する:在宅中でも留守番電話にしておき、相手を確認してから折り返しましょう。犯人は声が残ることを嫌がります。
- ナンバー・ディスプレイを活用する:相手の電話番号を確認してから出る習慣をつけましょう。申込みが必要ですが、高齢者向けの無償化制度があります。
- 録音機能付きの電話機:自動通話録音機と同じ機能を内蔵した電話機も、家電量販店で購入できます。
- 国際電話に注意:最近の詐欺電話は「+1」「+44」など海外の番号からかかってくることが多くなっています。海外との電話が不要な方は、固定電話・ひかり電話の国際電話の発信・着信を無償で休止できます。手続きは国際電話不取扱受付センターや区内の警察署(大森・田園調布・蒲田・池上・東京空港)でできます。
スマートフォンの対策
警視庁の防犯アプリ「デジポリス」には、スマートフォンへの詐欺電話を遮断する「国際電話番号ブロックシステム」があります。詐欺電話の多くは国際電話からかかってくるため、ご自身だけでなく、ご家族のスマートフォンにも入れておくことをおすすめします。
また、SNSで「必ずもうかる」「元本保証」とうたう投資話や、会ったことのない相手からの送金の依頼は、まず詐欺を疑ってください。
家族で決めておきたいこと
- 電話でお金の話が出たら、いったん電話を切って家族に確認する
- 家族だけの「合言葉」を決めておく
- 「誰にも言わないで」と言われたら、それが詐欺のサイン
- 離れて暮らす親御さんとは、こまめに連絡をとる
「おかしいな」と思ったら相談を
少しでも不審に思ったら、一人で判断せずに相談してください。
- 警察:緊急の場合は110番、相談は警察相談専用電話「#9110」。区内の大森・田園調布・蒲田・池上の各警察署でも相談できます。
- 大田区立消費者生活センター:電話03-3736-7711
- 消費者ホットライン:「188(いやや)」で、お近くの消費生活相談窓口につながります。
すでにお金を振り込んでしまった場合は、すぐに警察と振込先の金融機関に連絡してください。早く動くほど、被害の回復につながる可能性があります。
よくある質問
Q. 自動通話録音機は、家族が代わりに借りに行ってもいいですか?
A. はい。代理の方でも手続きできます。実際に録音機を使う方の本人確認書類(写し可)を持参してください。
Q. 携帯電話しか持っていない高齢の親にはどうすれば?
A. 警視庁の防犯アプリ「デジポリス」の国際電話ブロック機能が有効です。設定はご家族が手伝ってあげてください。
Q. 警察を名乗る電話が本物か確かめるには?
A. その電話はいったん切り、自分で調べた警察署の代表番号や#9110にかけ直して確認してください。相手が伝えてきた番号にかけ直してはいけません。
まとめ
特殊詐欺は、誰にでも起こりうる身近な犯罪です。大田区内でも半年で137件、約11.2億円もの被害が出ています。犯人は、不安や焦り、そして「誰にも相談させない」ことにつけこんできます。
だからこそ、地域や家族で声をかけ合うことが一番の防犯です。私も、自動通話録音機の普及や、高齢の方への啓発、SNS詐欺への対策強化など、区民の皆様の大切な財産を守る取組を区政の場で求めてまいります。ご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
大田区議会議員 佐藤 なおみ
※記載の内容は、大田区「大田区内の特殊詐欺認知状況」(2026年6月2日更新、警視庁統計 令和8年6月末)、大田区「特殊詐欺『自分は被害にあわない』と思っていませんか?(自動通話録音機)」、警察庁「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」の情報にもとづいています。最新の情報は各ホームページでご確認ください。
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